(カプチーノ )鬼譚
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作者 | カプチーノ |
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巷の評価平均:5(3件)
- 虚構を見つめる。5
- バチバチのバ畜2025-01-14
- 「虚構」というと少しネガティブな印象を抱く人もおられるかもしれませんが、ここでは単に「フィクション」程度の意味です。 リアル・現実というのが何かフィクション・虚構よりも優れているかのような心持ちになりがちではあるのですが、現実を生きるために適度な虚構というものが必要という意味では、どちらも等価に存在しているのではないかと思うわけです。そう考えると、虚構と書きはするものの「虚しい」わけではないような気もします。 ところで、遊郭という場所はある意味で「虚構の楽園」と呼べてしまう場所ではないでしょうか。 男を喜ばせるために遊女が虚構を演出する。現実では得難いような快感を、快楽を提供するための虚構の場とまで言うと流石に少し言い過ぎでありましょうか。 ───しかし、「嘘から出たまこと」という言葉もあります。 野上菜月さん演じる鬼の遊女 魅夜さん。 彼女による“おもてなし”がまずは始まります。 耳元囁き手コキ、耳元の囁きや吐息、そして奥まで舐められる耳舐めが本当にたまりません。そして騎乗位責め。魅夜さんも楽しそうで、「嘘喘ぎ」も混じえて責め立ててくれます。 これぞ遊女の手管、男を喜ばせるための虚構でありましょうが、その快楽が本当に心地良いのです。 ですが虚構の主、魅夜さんを見つめていると、主人公は何かを感じたようで、酒の入った2人は過去を共有します。 このサークル様はヒロインの背景を描くのが非常に特徴的だと感じておりましたが、本作でも、過去や背景が描写されることでヒロインが現実に、輪郭を帯びてくるように感じられました。 嘘から出たまこと。 遊女が「嘘喘ぎ」ではない喘ぎをあげるとき。 口に虚しいと書く嘘が、別に虚しいとは思いませんが、本気の喘ぎは虚しさとは遠く離れた魅力があります。 「おもてなし」ではない、表も裏も知った男女の描き出す未来。 虚構の向こう側の現実へと広がる奥行きのある展開が、この作品にはありました。
- えっちだけじゃない5
- ふらのメロン2025-01-06
- 遊郭内でも「一級品」と評判があがる鬼女魅夜さんにあらゆる手練手管で骨抜きにされ、巧みに淫らに快楽の限りを身体に教え込まれ、尻の毛一本に至るまで全て遍く悉くを搾り尽くされる作品かと思いきや、魅夜さんの旦那さんとなるお話しでした! いや、作品詳細を読み、パッケージを見て、奇譚【STORY】に触れれば、前者のような内容かと思いますが(トラック伍のお持ち帰り種付け交尾というタイトルや魅夜さんのセリフをきちんと頭に入れておけば、そんなことはないこともないかも?)、悲しき鬼と心優しき旦那さんのイチャラブ異種婚姻譚でした。 前半は、魅夜さんが遊女である所以を存分に発揮し、前戯や本番でM気質を刺激されます。ところがトラック肆で魅夜さんの身の上話を聞き、心を通じ合わせたことで反転、トラック伍では特大のイチャラブを味わうことができます。 こういった異種婚姻譚は決まって悲惨な結末が待っているものですが、そんなことはありません。ドカイチャハッピーエンドです。魅夜さんが鬼の本性を顕し、旦那さんを食べてしまうこともありませんし、村人たちがあいつは鬼だ!と弾劾することもありません。 願わくば、山奥の小屋で子宝に恵まれ、ひっそりと、しかし細やかな幸せを喜び笑顔に満ちた彼らの後日談なんかも覗いてみたいものです。
- 9回裏ツーアウト満塁からの……?5
- おかしや2025-01-02
- ドラマチックな大逆転の幸福ランホームでした!一緒に家に帰るんだよ…。 というわけで、前半後半で攻守は逆転するので、ただひたすらに罵られたいタイプのリスナーには、あまりお勧めできません。それを踏まえた上で。 妖艶で神秘的な妖の女性に、前半は手玉に取られてしまいます。尽くされつつも弄ばれている感じが否めないのですが、後半は一転、心の通じ合った二人が濃密な時間を過ごします。心の仮面を脱ぎ捨てた魅夜さんはとても魅力的です。 Sな彼女とMな彼女、どちらも楽しめるので一粒で二度おいしい作品です。 前半の妖艶ながらもどこか影があり孤高な印象のある様子と、後半の少しずつ本心が垣間見えてくる部分での、微妙な声音の違い。キャラクターとしての一体感を失わずに演じ分け、微妙な心理や状況を繊細に表現していく野上菜月さんの演技はとても素晴らしく聴きごたえがあります。作品・シナリオにとてもマッチしたキャストだったのではないでしょうか。 俺、感動したよ……。
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